委託に当たる範囲と、共同利用の注意

確認日 2026-10-25

  • 委員会のQ&Aは、利用目的の達成に必要な範囲内でダイレクトメールの発送業務を業者に委託する場合は、顧客の氏名や住所等を業者に伝えても第三者提供の制限に違反することにはならないが、委託元には委託先を監督する義務がある、としています(Q7-34)。配送事業者を利用して荷物を送る場合は、中身の個人データについては、特に合意がない限り取扱いの委託をしているものではないと解されます(Q7-35)。
  • 外部事業者のみがアンケート調査の個人データを取り扱い、調査を依頼した事業者が一切関与しない場合は、通常、委託をしていないと解されます(Q7-36)。委託を受けた者は、委託された個人データを利用して取得した別の個人データも、委託された業務以外に取り扱えません(Q7-40)。共同利用の通知は、共同利用が開始される前に必要です(Q7-46)。複数の委託元から委託を受ける委託先は、各委託元から委託に伴って提供を受けた個人データを、本人ごとに突合することはできません(Q7-43)。

委員会のQ&A(Q7-34〜Q7-36・Q7-40・Q7-43・Q7-45〜Q7-49・Q7-51・Q7-52)

項目公式の記載
Q7-34 の問ダイレクトメールの発送業務を業者に委託する場合、ダイレクトメールの発送業務の委託に伴い、ダイレクトメールの送付先である顧客の氏名や住所等を本人の同意なくこの業者に伝えることはできますか。
Q7-34 の答(1)個人情報取扱事業者が、その利用目的の達成に必要な範囲内において、ダイレクトメールの発送業務を業者に「委託」(法第27条第5項第1号)する場合には、顧客の氏名や住所等をダイレクトメールの発送業者に伝えても第三者提供の制限に違反することにはなりません。ただし、委託者は、委託先を監督する義務があります(法第25条)。
Q7-35 の問配送事業者、通信事業者等の外部事業者を利用して、個人データを含むものを送る場合は、当該外部事業者に対して当該個人データの取扱いを委託(法第27条第5項第1号)しているものと考えられますか。
Q7-35 の答(1)一般的に、外部事業者を利用して、個人情報データベース等に含まれる相手の氏名、住所等宛に荷物等を送付する行為は、委託に該当すると解されます。
Q7-35 の答(2)ただし、配送事業者を利用する場合、通常、当該配送事業者は配送を依頼された中身の詳細については関知しないことから、当該配送事業者との間で特に中身の個人データの取扱いについて合意があった場合等を除き、当該個人データに関しては取扱いの委託をしているものではないものと解されます。
Q7-35 の答(3)また、通信事業者による通信手段を利用する場合も、当該通信事業者は、通常、通信手段を提供しているにすぎず、通信を依頼された中身の詳細について関知するものでないことから、同様に通信の対象である個人データについてはその取扱いを委託しているものではないものと解されます。
Q7-35 の答(4)なお、いずれの場合も、外部事業者を利用する個人情報取扱事業者には、安全管理措置を講ずる義務が課せられているため、中身の個人データが漏えい等しないよう、適切な外部事業者の選択、安全な配送方法の指定等の措置を講ずる必要があります。
Q7-36 の問当社は、外部事業者を利用して消費者アンケート調査を実施します。当該外部事業者において新たに個人データを取得し、その結果を集計して統計情報を作成し、当社は統計情報のみ提供を受けます。この場合、当社は当該外部事業者に対して個人データの取扱いの委託(法第27条第5項第1号をしているものと考えられますか。
Q7-36 の答(1)個別の事例ごとに判断することになりますが、外部事業者のみがアンケート調査に係る個人データを取り扱っており、調査を依頼した事業者が一切個人データの取扱いに関与しない場合は、通常、当該個人データに関しては取扱いの委託をしていないと解されます。この場合、当該外部事業者は委託を受けることなく自ら個人データを取り扱う主体となり、例えば、本人から保有個人データの開示等の請求があった場合には、これに対応する必要があります。
Q7-36 の答(2)他方、例えば、調査を依頼した事業者が当該個人データの内容を確認できる場合は、当該個人データに関して取扱いの委託をしていると解されます。また、契約上、調査を依頼した事業者に個人データの取扱いに関する権限が付与されている場合や、外部事業者における個人データの取扱いについて制限が設けられている場合には、当該個人データに関して取扱いの委託をしていると解されます。
Q7-40 の問広告配信の委託を受け、これに伴って提供された氏名・メールアドレス等の個人データを利用して広告配信を行い、当該広告に対する本人の反応等の別の個人データを取得しました。取得した別の個人データを自社のために利用することができますか。
Q7-40 の答(1)個人データの取扱いの委託を受けた者は、当該個人データのみならず、当該個人データを利用して取得した個人データについても、委託された業務以外に取り扱うことはできません。したがって、当該広告に対する本人の反応等の別の個人データを委託先が自社のために利用することはできません。
Q7-46 の問共同利用する際に「あらかじめ」本人への通知又は本人が知り得る状態に置く必要がありますが、「あらかじめ」とはいつまでですか。
Q7-46 の答(1)個人データの共同利用が開始される前を意味します。
Q7-48 の問共同して利用している個人データの内容(本人の住所等)の一部について、共同利用者が各自で更新することはできますか。
Q7-48 の答(1)共同利用者が各自で更新することは可能ですが、これに伴い、各共同利用者が利用する個人データの内容に相違が生ずる可能性があるため、責任を有する者は、個人データを正確かつ最新の内容に保つよう努めることが必要です。
Q7-49 の問各共同利用者を「責任を有する者」とし、それぞれが開示等の請求等や苦情を受け付けることとすることはできますか。
Q7-49 の答(1)可能ですが、法第27条第5項第3号の規定に基づき、各共同利用者を「責任を有する者」としていることが明確にされていることが必要です。
Q7-43 の問(導入)A社及びB社から統計情報の作成の委託を受ける場合に、以下の取扱いをすることはできますか。
Q7-43 の問(1)①A社及びB社の指示に基づき、A社から委託に伴って提供を受けた個人データとB社から委託に伴って提供を受けた個人データを本人ごとに突合することで、本人ごとに個人データの項目を増やす等した上で統計情報を作成し、これをA社及びB社に提供すること
Q7-43 の問(2)②A社及びB社の指示に基づき、A社から委託に伴って提供を受けた個人データとB社から委託に伴って提供を受けた個人データを本人ごとに突合することなく、サンプルとなるデータ数を増やす目的で合わせて1つの統計情報を作成し、これをA社及びB社に提供すること
Q7-43 の答(1)①個人データの取扱いの委託(法第27条第5項第1号)において、複数の委託を受ける委託先は、各委託元から委託に伴って提供を受けた個人データを本人ごとに突合することはできません。したがって、A社から委託に伴って提供を受けた個人データとB社から委託に伴って提供を受けた個人データを本人ごとに突合することはできず、突合して得られた個人データから統計情報を作成することもできません。
Q7-43 の答(2)外部事業者に対する委託と整理した上で、委託先である当該外部事業者において提供を受けた個人データを本人ごとに突合して統計情報を作成する場合には、A社及びB社においてそれぞれに対する第三者提供に関する本人の同意を取得する等の対応を行う必要があります。
Q7-43 の答(3)②A社から委託に伴って提供を受けた個人データとB社から委託に伴って提供を受けた個人データを本人ごとに突合していないため、委託先においてA社から委託に伴って提供を受けた個人データとB社から委託に伴って提供を受けた個人データをサンプルとなるデータ数を増やす目的で合わせて1つの統計情報を作成することができます。
Q7-45 の問「共同して利用する者の範囲」として、「必ずしも事業者の名称等を個別に全て列挙する必要はないが、本人がどの事業者まで利用されるか判断できるようにしなければならない」とのことですが、具体的にはどのような場合が考えられますか。
Q7-45 の答(1)個別具体的に判断されるものですが、例えば、「当社の子会社及び関連会社」といった表記の場合、当該子会社及び関連会社の全てがホームページ上で公表されている場合等が考えられます。
Q7-47 の問複数の企業でセミナーを共催して、申込受付やアンケートを共同で実施する場合等、個人情報を数社が共同で取得する際には、どのようにすればよいですか。
Q7-47 の答(1)申込受付やアンケートの形式上、共催する各社が、それぞれ個人情報を取得することが分かるようにする方法があります。この場合には、各社ごとに、利用目的をあらかじめ明示する必要があります(法第21条第2項)。
Q7-47 の答(2)また、申込受付やアンケートの形式上、幹事会社だけが取得する場合で、その後、個人データとして幹事会社から共催各社に提供するのであれば、原則として、本人の同意を取得する必要があります(法第27条第1項)。
Q7-47 の答(3)その他、共同利用の要件(法第27条第5項第3号)を満たせば、共同利用とすることも可能です。
Q7-51 の問過去に取得した個人データを特定の事業者との間で共同利用することは可能ですか。
Q7-51 の答(1)一般に、個人データを共同して利用する場合には、①共同利用をする旨、②共同して利用される個人データの項目、③共同して利用する者の範囲、④利用する者の利用目的、⑤当該個人データの管理について責任を有する者の氏名又は名称及び住所並びに法人にあっては、その代表者の氏名について、個人データの共同利用を開始する前に、本人に対して通知するか、本人が容易に知り得る状態に置く必要があります(ガイドライン(通則編)3ー6-3(3)参照)。これに加えて、既に事業者が取得している個人データについて共同利用を検討する際には、当該個人データの内容や性質等に応じて共同利用の是非を判断した上で、当該個人データを取得する際に当該事業者が法第17条第1項の規定により特定した利用目的の範囲内であることを確認する必要があります。
Q7-52 の問既に特定の事業者が取得している個人データを他の事業者と共同して利用する場合について、「社会通念上、共同して利用する者の範囲や利用目的等が当該個人データの本人が通常予期しうると客観的に認められる範囲内」に含まれる場合とは、どのような場合ですか。
Q7-52 の答(1)取得の際に通知・公表している利用目的の内容や取得の経緯等にかんがみて、既に特定の事業者が取得している個人データを他の事業者と共同して利用すること、共同して利用する者の範囲、利用する者の利用目的等が、当該個人データの本人が通常予期しうると客観的に認められるような場合をいいます。

出典: 個人情報保護委員会「個人情報の保護に関する法律についてのガイドライン」に関するQ&A(第7章 第三者提供)(確認日 2026-10-25)。

このページで確認していないこと

個別の取引が委託に当たるか、共同利用の要件を満たすかは、このサイトでは判断しません。

判断が必要なときは、個人情報保護委員会の相談窓口や、弁護士などの資格者に確認してください。

  • 共同利用の、ほかの問い(Q7-50 防犯カメラ画像の共同利用など)は、載せていません。
  • 委託先の自社利用(統計化・分析技術の改善・突合)は、別のページに載せています。